白き森の郵便局から、毎朝一通。
ふくろう便
❦ The White Forest Owl Post · Est. MMXXIV ❦
八文
森のどこかで これを読むあなたへ
2026年7月25日土曜日天気 霧、のちに手紙月齢 10 ○
今日の手紙
ご無沙汰しています。ペンを取るのは久しぶりです。
海のない森に灯台とは、とよく笑われます。しかし夜の森を渡るものにとって、動かない灯りがひとつあるのは、悪くないはずです。今夜も点けておきます。
どうか、ゆっくりお読みください。かしこ。
夜勤の灯台守
森の南・白亜灯台
追伸 ── 雨の日の客は、名乗らないことが多い。
同封 一 ── 森の回覧板
森に新しく届いたものの控えです。
同封 二 ── 絵はがき。裏書きに曰く、「絵の外からの視線に、誰かが気づいている。」
同封 三 ── 執筆依頼状
物語、求ム
骨董市で、雨の日だけ来る客が火を絶やさないように見張る。
(ただし、言葉が通じない)
報酬: 書き上げた物語そのもの ── 白き森郵便局
標本室より
本日、鈴苔(コトリギ科)の生育を確認。標本は今日かぎり。
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